MG MS-09ドム(ノリス・パッカード機) 2004年1月

ノリス・パッカード大佐の乗機としてよく知られている機体として、MS-07B3グフ・カスタムがある。東南アジア方面アプサラス基地防衛戦においてのグフ・カスタムの活躍はよく知られており、たった一機で次々とガンタンクを撃破していく戦いぶりは戦後も伝説的となっている。

このアプサラス基地防衛戦が激化する以前から、アプサラス基地から北米キャリフォルニアベースに対してMS補充の要請が送られていた。アプサラス基地にもMAアプサラスや、グフ飛行試験タイプなどを製造・改修するだけの立派な設備があったが、MSを量産できる程の規模ではなかった。アプサラス基地の存在は多くの味方部隊に対しても秘密にされており、なるべく他の味方部隊との接触は避けるべきであったが、日々包囲の輪を縮めてくる連邦軍に対して、味方はじりじりと戦線を後退しており、基地への直接攻撃を受けるのも時間の問題であった。

そういう状況の悪化により本来その存在自体が秘密であるはずのアプサラス基地からMSの補充要請がキャリフォルニアベースに送られたのである。この補充要請はノリス大佐の独断において行われ、ギニアス少将には知らされていなかったらしい。要請の内容については記録が残っていない為定かではないが、キャリフォルニアベースで準備された増援部隊はMS-09ドムを中心とした部隊であったらしい。この頃ジオンの地上部隊では部隊の再編成や補充の際に、最前線部隊にドムを配備し、既存のザクと交代させる機種転換が積極的に推し進められていた。開戦から第一線で活躍していたザクではあったが、連邦が開発したMSの前では性能的に劣っており苦戦をしいられていたからだ。ただ、この機種転換の作業も各地の戦局の悪化により遅々として進んでいなかった。遠く離れた地域への補給は困難を極め、機体の輸送途中に連邦軍の攻撃を受け機体を失う例が相次いでいたという。

キャリフォルニアベースで用意されたアプサラス基地に対する増援用のドムは15〜18機であったという。この数はかなりの数で、これだけの数のドムが無事にアプサラス基地に届いていれば戦況は激変しただろうと、戦後の専門家達は言っている。

そのドムの中にノリス・パッカード大佐用専用に用意されたドムもあったという。グフカスタムと同じく薄い水色と紺色に塗装され、(このカラーリングはノリス大佐のパーソナルカラーであったという説とグフカスタムの1つの塗装バージョンにすぎないという説に別れている)武装もジャイアントバズの他にグフカスタムのガトリング砲を流用した物が装備された。その武器は後半部分はライフルのような形をしており前半部分はガトリング砲をそのまま流用するという仕様だった。ノリス大佐の要望により製作されたとされているが、本来近距離〜中距離において威力を発揮するガトリング砲にこのようなタイプの長大なストックを装備する事は取りまわしの面で使いづらくなる為、戦後この武器の存在自体が疑問視される事になった。またこのノリス専用ドムには武器以外に量産タイプとの相違点は無いが、アプサラス基地に輸送した後にノリスに合うようにチューニングされる予定であった。またアプサラス基地がトップシークレットの存在であった為部隊マーキングなども施されなかったという。

結局準備されたドム部隊と補給機材、補充パイロットなどはアプサラス基地に届く事はなかった。地球攻撃軍総司令官ガルマ大佐の戦死、オデッサ作戦の敗北などにより戦局が悪化。東南アジア方面に戦力を振り向ける余裕が無くなったのである。また、実際輸送するにしてもガウやファットアンクルを用いての航空輸送か、潜水艦隊を用いての海路での輸送が考えられたが、東南アジア方面における制空権は連邦に握られており航空輸送はリスクが高かった。海路での輸送の場合は制海権はジオンが握っていたが、上陸してからアプサラス基地へ合流するまでに連邦軍の制圧下を突破せねばならず、これも現実的ではなかった。

結局準備された増援は行われず、ドムはキャリフォルニアベースに留め置かれた。本来アプサラス基地に補充されるはずだったこのドムの部隊はジャブロー攻略作戦に投入されたとも、キャリフォルニアベース防衛戦に参加したとも言われるが、キャリフォルニアベース奪回作戦に参加した連邦兵士の中に、薄いブルーのカラーリングのドムを見たという者がいる事から、少なくともノリスに用意されたドムはリペイントされずにキャリフォルニアベース防衛作戦に参加したと思われる。ただ、公式な記録にはこの戦いにおける水色のドムの記載は無い。

戦後、このアプサラス基地に対しての補充が行われなかった事に対して、「無理してでも、この補充部隊をさらに増強してアプサラス基地に向かわせるべきだった。そうすれば、完成したMAアプサラスと共に付近の連邦軍を一掃する事が出来たのではないか。」という意見があったが、これは結果論というべきもので、あの状況での補充は大きなリスクを伴う物であったと言わざるを得ない。

だが、もしも十数機のドムが補充された場合のアプサラス基地の攻防戦を想像する事は、その先に様々な歴史のIFを考える楽しみを与えてくれたのではないだろうか?

以上 民明書房刊 「一年戦争の真実」より抜粋

グフ・カスタムのカラーをノリス・パッカードのパーソナルカラーと想定し

ドムをノリス専用機として塗装

でも本当はもっと薄い水色で塗りたかった・・・完成してから

ちょっと水色が濃いなぁって思った

この時クレオスの水性カラーを試しに使用したが、なかなか乾かずに苦労した

これ以降タミヤアクリルに戻した

また専用武器としてグフカスのガトリング砲にプラ材でストックなどを自作し

長いガトリング砲を持たした。両手で持てるのがポイント

 

スミイレも無くデカールも貼ってないので

今から見ると面が寂しい感じがする