フルスクラッチ 1/100 ギャロップ級陸戦艇

 制作期間 2008年〜2018年(休止期間含む)

 

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ギャロップ陸戦艇 

 

ギャロップ陸戦艇

ギャロップ陸戦艇 

ギャロップ陸戦艇

ギャロップ陸戦艇とMS-06J

ギャロップ陸戦艇とMS-06J

搭乗デッキ搭乗デッキ

ウエポンラック

 

ギャロップ級陸戦艇 機体解説

■コロニー内仕様と地球仕様との違い
ギャロップ級その物は地球降下作戦以前から使用されており、ルウム戦後のコロニー内の残敵掃討作戦等でも使用されていた。
それをベースに広大な地球上での使用を想定し各種改良が施され、地球降下作戦後、地上で使用された。
改良ヶ所は下記の通り
・コロニー内市街地での使用を前提に小回りが効く小型のダクテッドファンを左右に1機ずつ備えていたが
 広大な地球での使用を前提に熱核ジェットエンジン8基に換装。
・背負い式の主砲もコロニー内で使用する為、直接照準射撃を前提とした砲だったが、地球の複雑な地形を考慮し間接照準射撃も可能な砲に換装。
・長期間の単独行動を可能にする為のカーゴを牽引出来るように後部に連結装置を設置。
地球降下作戦初期のギャロップは、上記の様な改良を施されたギャロップ級を分解した状態でHLVで投下、現地で組み立てて使用したとされる。
その後は主にキャリフォルニアルニアベースやヨーロッパで現地生産されたとみられる。
■機体サイズの大型化
現地生産タイプでは実戦で得られた情報を基に更なる改良が施されたという。
例えば砂漠での使用を前提にした防塵・耐熱対策であったり搭載弾薬の増加や武装増設・強化等である。
元々コロニー内戦闘を前提にした設計のギャロップを地球上で使用するには無理があり、様々な改良を施すにあたり機体サイズその物を大型化した。
また、当時重MSドムの設計が進んでおりドムの搭載を前提にギャロップ級を一回り大型化する必要があったとも言われる。
後世でよく言われる全長48mというギャロップ級の大きさがあまりにも小さすぎるのではないかという説がある。
48mというのは最初期型のコロニー内戦闘タイプの大きさであると言われ、地球で改良・再設計されたタイプはもっと大型化していた。
本クラスにはコロニー内戦闘タイプ・地球降下作戦直後タイプ・現地生産タイプと3つのタイプがあり現地生産タイプはコロニー内戦闘型より大型化した。
現地生産タイプはMSを3機以上搭載出来た。さらに予備機1機分は分解状態で搭載されていたとも言われる。
MSを3機以上搭載し間接射撃が可能な大口径砲を装備、その弾薬搭載スペースや整備スペースなどを確保すると自然と大型化したとも言える。

 

第301MS大隊 第4中隊第1小隊機 解説
この機体はヨーロッパ方面軍 第301MS大隊 第4中隊第一小隊に所属するギャロップ級陸戦艇である。
■ギャロップ級の配備
地球降下作戦に参加したMSのほとんどはMS-06Fであったがオデッサやバイコヌールの占領後、戦線が西へと延びていく中で
戦闘で損傷を受けたり大破したザクから順にF型からJ型への機種転換が行われていった。
損傷の軽いザクは修理のついでにJ型への変換キットが用いられ、大破もしくは完全に損失した場合は新たに生産されたJ型ザクが配備された。
第301MS大隊も東欧方面制圧後、0079年4月中旬後続部隊と交替しオデッサで再編成を受ける。
この時に第301MS大隊に配備されていたMS-06Fは全てMS-06Jに機種転換された。
第4中隊第1小隊も地球降下作戦以降大なり小なり損傷を受けていたザクF型をオーバーホールすると共に変換キットを使用しJ型への更新を完了した。
さらにキエフ工廠で現地生産されたギャロップ級が配備され第1小隊はMS4機(1機は予備)とギャロップ・カーゴ、さらに複数の車両やワッパなどを持ち
人員もMSパイロット・ギャロップ乗員・整備員・歩兵など数十名を数える大所帯となり、通常のMS小隊を大幅に超える戦力を有する事になった。
■武装・装備
50cm連装砲 1基
前部対空対地両用連装機関砲 2基
後部100mm対空連装機関砲 2基
スモークディスチャージャー4基
地雷投下装置
・50cm連装砲 主に間接照準射撃用であるが、直接照準射撃も可能である。
位置の分かっている固定目標(基地や陣地、トーチカなど)への攻撃には絶大な威力を発揮した。砲弾重量は1トンを超え最大射程距離は40kmを超えた。
間接照準射撃時には停止する必要があった。ホバーで浮上した状態で射撃を行うと反動で数百メートルもあらぬ方向に移動すると言われる。
停止した状態で射撃を行ってもダブデ級のようなアウトリガーによる船体固定は行わないために射撃精度は劣る。
監視塔などが邪魔をして砲塔は前方には向けられないが元々間接照準射撃用の為、問題ないとされる。
当初は間接射撃用の徹甲弾・榴弾などのみが搭載されていたが、後に直接照準射撃用の対空用榴散弾・榴弾・徹甲弾などが追加搭載された。
これらの直接照準射撃用の砲弾は弱装化されており反動が少なく精度も上がっていたという。
・前部対空対地両用機関砲 機関砲にしては砲身が太く30cm砲が装備されていたという資料もあるが間違いである。
実際にはこの第4中隊第1小隊のギャロップが対空対地両用機関砲として装備するのは75mm機関砲であった。
砲身を非常に長くする事で高初速化し、砲身を厚くし中に水冷ジャケットを通す事で発熱を抑え高発射レートを可能にした。
砲身は二重になっており本来の75mm機関砲の砲身をさらに水冷式の厚い砲身が覆っているという形になる。
一説には改良型が後にMS-07B3のガトリングシールドにも使用されたという。
・後部100mm対空連装機関砲 当初は装備されていなかったが後に後部に増設された。この機関砲を増設する為に後部にデッキが作られた。
対空用として設計された為、大仰角を取る事が出来、旋回速度も速かった。実戦では航空機以外にも射撃を行う事があった。
■マーキング・部隊章
部隊章として騎馬武者をモチーフとしたマークが左右尾翼と後部に塗装されており
第301MS大隊 第4中隊第1小隊を表す301MSBと411のナンバーも各所にマーキングされている。
※411の上2ケタは第4中隊第1小隊を表し末尾の1は小隊長機の意味である。搭載のザクには412、413、414とナンバリングされていた。

 

民明書房刊 「一年戦争 ジオン軍全作戦」より抜粋